循環器内科、糖尿病内科、内科、アレルギー科 [心エコー、FMD検査]さいたま市大宮区の中山クリニック

診療科目

Medical department

罹病歴の長い糖尿病患者のFMD値が低ければ、心血管病変合併の可能性がある

同院では2015年12月半ばの時点で約900件のFMD検査を実施している。中山先生は559人の検査データを使って、患者を疾患別(糖尿病、脂質異常症、高血圧、冠動脈疾患)に分類して解析を行なった。
・解析結果および考察は未発表
解析の結果、単独疾患患者(冠動脈疾患を除く)のFMD値は正常の範囲内だったのに対し、複合疾患患者のFMD値は有意に低くなった。このことから、先生は「糖尿病単独よりも、他のリスクファクターのある疾患が合併するとFMD値は低くなる」「冠動脈疾患患者のFMD値は低くなる」としており、「罹病期間が長い糖尿病患者のFMD値が低ければ、心血管病変合併の可能性を考える必要がある」「糖尿病の心血管合併症の予防には、早期発症からの多因子介入による治療が望ましい」と推察している。

糖尿病の罹病歴が長くて、FMD値が低ければ、心血管病変合併の可能性があるため、心臓の精密検査を勧めています(中山先生)

中山先生は「糖尿病患者のFMD値が低かった場合、家族歴など他の情報を加味して、症状が見られなくても狭心症や心筋梗塞の可能性を考える」と語る